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2020/01/18 17:55:56 ブログカテゴリ 日記 | 書庫 全般

志賀直哉は、小説の神様とも文壇では云われていますが、印象に残っている作品から思い出しながらかいてみる。 その時、私は五歳か何歳か忘れた。五月のある日、私は梯子を持ち出して家の屋根に登り大きな声で歌を歌っていた。屋根の上からは緑の田んぼが一面に広がっているのが見えとてもいい気分であった。屋根の下ではいつの間にか大騒ぎになっていた。母の姿が見えた。顔が青ざめ今にも泣き出しそうであった。「謙作はとてもいい子です。そこを動いてはいけませんよ。じっとしているのですよ。」私はこんな優しい母の声をこれまでに一度も聞いたことなかった。『今、車夫をそこにやりますからね。動くのではありませんよ。」と母は私をなだめていた。私はだんだん怖くなって自分で屋根から降りようとした途端、母の悲鳴にもにた声が聞こえた。私は車夫によって屋根から降ろされたたが案の定、母は泣きながら私を思い切りぶった。私は後年その時の光景を思い出す度に、母だけは私を愛してくれていた。それだけは真実だった。私は母を思い出す度に涙ぐむのである。
小説の一節はだいたいそういう内容だった。私も母の日が近かずくと毎年必ずこの光景を思い出すのである。そして私も又涙ぐむのである。



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