タイトルなし
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都の日暮れ 340
倉田洋平はかなり落胆し食欲もなくすっかり無気力になっていた。それもそのはず、結納の当日相手の女性が姿を消したのである。友坂理恵や緑川さわ子、榊原秋子からも連絡があったが洋平は体調が悪いと云い、会うのを断っていた。しかし野中はさすがに洋平の事が気になり小野寺経理部長に知らせておいた。また長坂理恵と首里のホテル日航グランドキャッスルで会った。友坂理恵はびっくりしていたが内心では何を考えていたのか野中にはわからなかった。智恵子は、周囲の者の誰一人にも話していなかったようだ。また緑川さわ子にも野中は会っていた。 つづく ![]() ![]() |