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2019/01/19 14:47:46 ブログカテゴリ 日記 | 書庫 全般
夢の彼方に 75

湯沢陽一は、母親とは毎週会っているのに、母親は何も言ってくれてないのは、自分に心配させない為だろうと思っていた。週末に赤川一子に会うために那覇新都心のホテルダイヤモンドに行った。シャンゼリゼがとても綺麗なホテルだった。ロビーで珈琲を飲んでいると赤いコートを着た赤川一子がやって来た。久しぶり、湯沢さん元気そうねと言った。赤川一子はビールを頼んだ。湯沢は、最近の出来事をかいつまんで話した。そして、名護時代からの友人の小川伸介は事情があって名古屋に行きそこで受験勉強をしているらしいと言った。赤川一子が、今夜はこれから居酒屋でも行き、別のホテルで夜を過ごしましょうと言った。赤川一子は赤いコートを着ていたが胸の辺りはかなり大胆に開いていて、湯沢陽一をかなり刺激的にさせているようであった。赤川一子は日に日に大胆になっているのが湯沢陽一にとっては嬉しくもあったがまた心配でもあった。
つづく


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2019/01/13 13:17:29 ブログカテゴリ 日記 | 書庫 全般
夢の彼方に 74

暫くして、赤川一子から連絡があり、なるべく早く会いたいと言った。今、地質調査の報告書の作成と、知り合いの人の病気見舞いで忙しくしていると言い、来週あたり新都心の新ダイヤモンドホテルで会う事にした。暫くして、名護の道の駅の福原初江から連絡があり、妹の見舞いに行ってくれてありがとう。妹の芳野は湯沢さんが来てくれてとても喜んでいたよと言った。湯沢はお大事にと言うのが精一杯だった。段々、秋も深まって来ていた。その時、湯沢の妹から連絡があり、最近母親の疲れが普通でないので、今度那覇市立病院で診察を受けさせようと思っていると言った。
つづく


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2019/01/06 16:52:54 ブログカテゴリ 日記 | 書庫 全般
夢の彼方に 73

その日、湯沢陽一は花屋に行き、らんの花を買った。小さなかすみそうも添えた。湯沢陽一と花畑芳野は殆ど付き合いはなかったが、何故か湯沢にとっては初恋の人のように大切な人のように思われてしかたがなかった。花畑芳野はすでに結婚していたから遠い人ではあったが、あの黒い澄んだ目がたまらなかった。花畑芳野が入院している北部聖サナ赤十字病院は名護から本部半島よりにある十階建ての総合病院だった。晩秋の日で肌寒い一日だった。総合案内できくと五階の内科病棟だった。相部屋に二人の患者が入院していた。恐る恐る病室に入った。直ぐに芳野さんは湯沢陽一だと分かりびっくりしていた。かなり痩せてはいたが思っていたより元気だった。本当に久しぶり、お姉さんの初江さんから連絡があったので心配で見舞いに来たと言いらんの花を渡した。湯沢陽一さん、私あなたに会いたかった。今は那覇におられるってねと言い、白い手を差し出した。湯沢は両手でしっかりと芳野さんの手を握りしめた。芳野さんは、いつまた会えるかは知らないが、湯沢陽一さんと名護湾の
浜辺を歩きたいわと言った。湯沢陽一は芳野の詳しい病状は聞かずにお大事にと言い、赤十字病院を後にしたのである。湯沢陽一にとっては、この花畑芳野が何時までも何時までも心に残る女性の一人だった。湯沢陽一は、その赤十字病院をなんども何度も振りかえりながら那覇に向かった。日は西に傾いていた。
つづく


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2019/01/06 13:05:18 ブログカテゴリ 日記 | 書庫 全般
夢の彼方に 72

湯沢陽一は暫くは沖縄本島の南部一帯の海岸線の地質調査報告書の作成で忙しくしていた。石灰質の分布状況とその強弱などかなり込み入った報告書作りだった。季節は秋から冬に向かいつつあった。そんな時名護の駅で働いている福原初江から連絡があった。初江の話しによると、妹の花畑芳野の体調が思わしくなく、今北部聖サンナ赤十字病院に入院しているといい、出来たら芳野を見舞って欲しいと言った。湯沢陽一はなるべくはやく名護に行くようにすると言ったがかなりショックだった。あの澄んだ目の美しさが湯沢のまぶたに浮かんでは消えた。病気に負けるんじゃないよ芳野さんと湯沢は呟いていた。
つづく


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2019/01/03 11:15:07 ブログカテゴリ 日記 | 書庫 全般
ある小説の解説にこうあった。
小説を読みながら、時々不思議になる。何故、小説はうまれたのかと。作り事の物語に感情移入し、心で泣いたり、憤ったり怯えたりしながら同時にその感情の揺れを楽しんでいる自分がいる。小説世界にも、現実世界と違わない生きづらさを抱え、何とか逆境を跳ね返そうとする人がいる。実際には存在しない人々に共感したり、慰められたりしながら、本を閉じる。目には見えない、手の届かない世界が確かにあるのだと思うだけで、生きる力が湧いてくる。小説の主人公は、誠実で有ろうとする。しかし今も昔も誠実がゆえに、生きづらさを抱えこむ人が多い。誠実で有りたい、と思っても世の中を渡るには、その誠実さが邪魔になることもある。人が人を想うとき、ただ素直に気持ちを伝えられたらどれほど楽だろう。誠実で有ろうとしてもそうなれないのと同じく、人を想う気持ちを伝えようとしても、なかなかうまくゆかない。自分の気持ちを誰かに伝えることによって、相手の運命を変えてしまうことがあるからだ。相手の気持ちを知ることが自分の今生の喜びになることもあれば、
絶望となることもある。言うなれば、どんなに大きな事件も、瑣末な出来事も、人の産んだ結果である。だからと言って人はいつも自制し、想いを秘めておくことは出来ない。この世は目に見えない、手の届かない世界ではあるが、それが小説そのものであり、人の心のことだととは言えないだろうか。


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